アトピー戦闘の初期段階で支えてくれたり支えてくれなかったりした西洋医学で処方された飲み薬たち。
おまけ: クラリとティンのはなし
(ここでご紹介する薬が、すべてのかたに合うかどうかはわかりません。お薬を探しているかたは、まず近くの皮膚科で診てもらってから処方してもらうことをおすすめします)
さて、問題のヤブ医者クリニックを飛び出て、ひとりアトピーと闘いつつ漢方医を探すという決意のなか、我流で猛然とスキンケアと食事療法を実行した私ではありましたが、西洋医学の薬も併用しつつ…ということは最初から決めていたので、薬を処方してもらうためにも、どこかの皮膚科に行っとく必要がありました。
お医者さんを、単に薬を処方してくれる人としてみるのは、ある意味大変失礼なことでもあるのですが、私にはピンポイントで肌の惨状を叩いてくれる塗り薬(以前の章でご紹介したステロイド系)と、食事療法のききめが出てくるまで、かゆさを押さえ込んでくれる飲むかゆみどめが早急に必要だった
そこで選んだのが、武蔵野周辺以西、武蔵小金井以東の都下の民たちが、多少ややこしい病気に見舞われたとき向かう武蔵野赤十字病院
ここの皮膚科は…あんまりこんなことを書くのはどうかとも思うのですが、あえて冷静に書きますと、「スター医師」のような人がいません。~の権威みたいな人ですね。そういう人がいると、もう数年先まで予約でいっぱいとか、朝から夕刻まで人が押しかけて待ってるだけで病気も悪化、とかありますが、ここの皮膚科は特に地味で、そういう意味ではとても受けやすいし通いやすいです。
でっ、その地味な武蔵野赤十字病院の皮膚科で相談をしたところ、そこの先生が飲み薬として、まず処方箋を出してくれたのが
かゆみにすぐれた効果あり。かゆさがぴたっと止まった!!
ところが大問題が!!
「先生、なんだかふらふらします! 目が回る!」
「じゃ、これにしてみてください」
「先生、まるっきり効きません!!」
「そうですか…アレルギーのお薬の効きは、人によってさまざまですからね…」
そうなんだ‥‥‥
製薬会社もありとあらゆるアレルギー薬を出しているので、
そのどれかが効いたらこっちのもんだよね!!!
それではということで、
かゆみにアレロックほどじゃなかったけど効果あり (・_・)まあまあだな
で、けっきょく…
かゆみにある程度は効果あり (´∀`*)これでしばらくしのげそう
これに決定!!!
(私は花粉症の季節にもアレジオンでしのいでいます。これが私には合う薬なのだとおもいます)(花粉症の季節の薬の話はこちら)
ということで、アトピーとの一騎打ちにあたり、自爆技に近いくらいの超過劇な食事制限を始めた直前直後くらいまで、私はアレジオンを飲むことに決定しました。
(なぜ食事制限をはじめるにあたってアレジオンを飲むのをやめたのかは、次回の食事制限の項目に出てきます。)
わがままな私の身体のせいで、
さんざんかゆみ止めの利き酒じゃなくってかゆみ止め効き薬をしまくらせていただいた武蔵野赤十字病院。
おかげで抗アレルギー薬についてもいろいろと調べられて、勉強になりましたね…
ちなみに、これらのかゆみ止めの薬は、抗ヒスタミンと呼ばれていて、アレルギー反応を抑えこむ働きがあるようです。
抗ヒスタミンにはそれなりに歴史があって、第一世代とか第二世代とか時代を経て研究を重ね、いろいろな商品が出てるのだけど、これ以上語るとにわか勉強の底が明確に見えてしまうので、おしまいに。
私の知識は波打ち際ていどです
さて、
話題がV字状にそれるのですが、この抗ヒスタミン剤のなかで、クラリチンという商品がバイエル薬品から出ています。
このクラリチンは、かなり前からある抗ヒスタミン剤で、私も軽いアレルギーかな、程度の時によく使っているなじみのある薬です。(アトピーのかゆみと、花粉症には弱すぎたので使ってないけれど…) 成分としてもマイルドなのか、イギリスの百均で売ってるアレルギー薬もこれと同じ成分を使用したものが多いです。(成分名はロラタジンです)
もともとこの薬を発売したシュリング・プラウ株式会社は、この薬をおもにアレルギー疾患を持つ子供と その親御さんたちに親しんでもらおうとしました。
なので、薬のイメージをやわらかくするために、株式会社ROBOTの野村辰寿さんという作家に依頼して、この薬にちなんだ名前のキャラクターが出ている絵本を作り、いろいろな薬局に置きつづけています。
(80年代の夜中番組が好きだった人は、ストレイ・シープという丸く見開いた目のひつじのアニメに覚えがあるとおもいます。 同じ作家さんだよー)
その絵本のタイトルはクラリとティン。
クラリはライオン、ティンは鳥。二匹は仲良し、いつも一緒。
二匹はそれぞれ別々のアレルギーを持っていて、決して一緒に食事をとることはできない哀しい間柄。
それでも二匹はがんばってアレルギーを克服しようと闘う…
クラリはスキンケアと塗り薬で徹底抗戦。
ティンはあり得ないほどの食事制限でがんばりぬいて、
そして、激闘の末に彼らを待っていたものは…
うそですごめんなさい
クラリとティンには、病気にちなんだストーリーは一切出てきません
クラリとティンが、どこかの大草原でいろいろと旅して回り、いろいろと楽しんだり見聞を広めたりして生きていく、かわいいキャラクターできれいな絵の絵本です。
これらの絵本は、処方箋を持っていくと薬を販売してくれる薬局にけっこうな確率でおいてあるので、なんとなく見た記憶がある人も多いかもしれません。
クラリとティンの絵本は、その後主婦の友社ー汐文社 から出版されてます。
アトピー発症当時も、花粉症の季節も、その他いろいろとややこしい身体の難儀に出会うたびに、薬局に通う私といつも一緒にいてくれたクラリとティン。
これからも、薬局に訪れる全国のよい子たちをはじめ、さまざまな病気けがにかかわる皆さんを暖かく見守っていてほしいものです。